坪単価と家作りのプロセス

家作りのプロセスは坪単価によって変わってきます。
坪単価を価格帯で5つのグループに分けて、その傾向を簡単にまとめました。
ハウスメーカー・工務店の取り組み方を理解して、自分に合ったパートナーを探しましょう。

※坪単価を15万円単位でグルーピングして30万円からスタートしたので、実際のケースでは前後5万円程度のズレや重なりがあります。

30~45万円

オリジナリティーよりトータルコストを重視する家

規格型住宅が多く、平面計画はプラン集から選択するか、もしくはそれに準ずる方法を採用しています。このグループの中の低額帯では、合理化を徹底するため仕上げ変更を想定していないケースもあります。
規格型住宅の場合、部分的な設計変更に対応するかどうかは、メーカー・価格によって方針に違いがありますが、変更出来ても割高になる可能性が大です。手を加えることより、上手に使いこなすことで特長が活きるので、その見極めが大切です。

メーカー側キーワード

人件費抑制と大量発注によるコストダウンを建て主に還元

45~60万円

希望を盛り込みながらも、夢とコストのバランスをとって作る家

標準的プランを、建て主の希望によってアレンジしていく進め方が多いようです。全国的にはメインの価格帯ですが、首都圏ではもう少し高めにシフトしています。
仕上げはセレクトプランなどで提示されることが多いものの、自由度は確保されています。ただ、各社が一括購入などの合理化を推進しているため、建材・設備機器などでメーカーやグレードを変更すると、思ったより割高になる傾向があります。

メーカー側キーワード

顧客を誘導できる商品計画

60~75万円

自由設計の家、知恵の出しどころ・出させどころ

建築士や熟練プランナーと、ゼロからスタートしてプランをまとめていきます。
仕上げの選択は自由にできますが、フローリングとビニールクロスをベースにして、特殊な仕上げは使用箇所を抑える現実的判断も求められるでしょう。
このグループの高額帯では耐火建築物にできます。また、特殊構造によって大空間が可能になるなど選択の幅が広くなり、工夫次第でいろいろな特徴付けができるでしょう。

メーカー側キーワード

顧客との対話重視、対応力勝負

75~90万円

想像力・提案力で勝負、驚きのある家

設計力や信用力のプレゼンテーションが重視され、相当回数の建築士との打ち合わせを経てまとめていきます。模型やパースを作りなおしながら、理想形に近づけていきます。着工後の設計監理でも、デザインの詳細までチェックされるので完成度が高められます。
石張りやムク材、左官仕上げなどもかなり自由に選択できます。また、高い耐久性や快適性、環境配慮などの付加価値を追求している家が多く見られます。

メーカー側キーワード

人・物・知恵、を集める能力とその誇り

90~万円

豪邸、作品

住宅展示場にある、各ハウスメーカー力作のモデルハウス単価。また、建築家に設計依頼をした、独自性、創造性の高い家に見られる単価です。
希望が高ければ費用は膨らみますから、坪単価150万円という家も珍しくありません。

メーカー側キーワード

勝負・緊張感