雑感

 

設計とは別に思ったこと

教授の米寿              20230919

 

 おととい、大学で卒業論文を指導していただいた元教授、建築家鈴木恂先生の米寿をお祝いする会に出席した。

 会場はここのところずっと白金台の八芳園で、今回は時間ぎりぎりに着いたから余裕がなかったものの、建物も庭園も素晴らしいので豊かな気分になる。

 駅を出てすぐに門が見えてきて、これでもかというほどに手入れされたアプローチも見事だけれど、エントランスから入ってもまだその余韻がある。

 

 写真左の丸い緑の輪の前で集合写真を撮ることが恒例になっている。

 

 先生の喜寿祝いは30名で上海に出かけた。この雑感でも29121231の途中に記録している。(リンクの貼り方が・・・)

 その時は日本バッシングの嵐のさなかで、ユニクロが襲撃されたり日本車がデコボコにされたりした当日。!でも、平穏だった。

 

 先生も奥様も数年前より顔色がよいように思えたのもびっくりしたけれど、同期生で学士編入した4歳上の友人が、「一昨日イタリア山岳旅行から帰ってきたんだ」と言ったのにはみな驚いた。

 げんき! 本人は会の前の美術館探索で、50代に見間違えられたことを自慢したけれど、それはあり得るのだ。すごい。

 

 僕など、3時間あまりの立ちっぱなし会に足が棒になったのに。

 

 小さな2次会では、その年齢不詳と友人夫婦の旅行体験が面白くていい時間が過ごせた。

 

 帰りの山手線で、「僕は逆立ちしても追いつけない」(先生のことではない、念のため)というようなことを言ったら、学生時代からよく知る友人の奥さんみゆきさんが、「大丈夫、あらみくんは逆立ちできないから」と言った。

 

 悔しいのにああ愉快。

 上の写真は会場のスナップと、抽選や参加者賞で手に入れた書籍、それに入手困難と聞いた先生の著作。

似顔絵                20230915

 

 我が家の長男が園児のころ、父親も参加するイベントで「我が子の顔を描いてみましょう」というものがあった。

 僕は絵を描くことが好きだからよろこんで始めたら、お父さん達の背後を廻って観察するお母さんグループがあって、小声ながら「どこかで副業していたんじゃない」と聞こえた。褒められたとも思えなかったけれど、関心は持たれたのか。

 

 最近、訪ねてきた孫男子二人の似顔絵を描いた。

 妻が壁に貼ったのが下の写真。たまにしか描かないし、その時々でペンなども変わるから一貫性はないけれど、孫たちはまんざらでもなさそうだ。それが嬉しい。

 右の写真はずいぶん前に妻を描いた油絵。母が油絵を趣味にしていたので道具を借りた。ちょうどいい額もあったから部屋に飾っている。

 今のところ、最初で最後の油絵。いつか・・・と思いながらいつだって始められるはずだから、描くようになるかはわからない。

 

 ストリートピアノを弾く人の感想に、弾いている時間は没入してほかの煩わしいことから離れられるのが心地よい、というものがあって、絵を描くことも似ているなあ、と思う。

かすみがうら             20230913

 

 昨日は新しくプレゼンテーションをするために、茨城県かすみがうら市に出かけた。

 3年前に霞ヶ浦に接する潮来市に現場があって通ったので、親近感はあるけれど茨城県は広い。

 

 最寄り駅は常磐線神立駅で、それでも13㎞ある。駅で拾ってもらってようやく到着した。潮来には車で出かけることも多かったから同じようにすればよいようだけれど、現場は途中で到着時間の修正が可能としても、会社を訪ねる場合は遅刻できないので町田からだと時間が読めない。

 

 常磐線は10両とか15猟なのに、1時間に2~3本なのが意外だった。

 写真は現場付近とかすみがうら市から行方市に移動する橋のもの。

 お客様の会社の担当者は誠実な感じで、とても楽しい時間を持てた。話が先に進むとよいけれど、コンテナは安くはないのでどうだろう。楽しみにしよう。

階段シリーズ             20230907

 

 階段シリーズとは、僕の近所散歩で階段を多く取り入れたコースだ。もちろん、階段シリーズなどと人前で言ったことはなくて、出かける時にふと思い浮かべるだけだけれど。

 

 今日はサボったものの、昨日一昨日は敢行した。結構腿が張るので高低差を調べてみた。(下のリンクから)

 

国土地理院標高地図

 左の地図が、国土地理院の標高検索地図に、僕が回るコースを書き加えたもの。

 

 登ったり下りたりの、登る高さを足してみたら110メートルになった。

 

 別途調べてみると、江の島の橋を渡ったあたりの地点から展望灯台の足元までが約57メートルらしいから、計算上は灯台を通り越して向こう側の岩場に降りて、もう一度帰ってくることになりそうだ。しかしそれほどに思えないから何か間違っているかもしれない。江の島は意外と平らな距離も長いのだろう。(以前も似たことを記した・・笑)

 

 地図の中の「町田市」標記の、町の字の右下が自宅で、駅までの距離はおよそ1㎞だから、青い線を巡って2㎞をいくらか超える程度。

 30分で帰ってくるのはしんどいので、もう少し。何度か記してきた恩田川の平地5㎞コースは時間がかかるわりに負荷が小さい感じなので、これは使えるかも。

 

 階段を選びながら回るので抽出してみると、その前後を含めて上るのは69メートルになっているようす。

 

 景色の変化が楽しいから、ジムよりもずっと心地よい。タダだし。(坂町居住者の強がりばかりではない、はず)

 

 それにしても、自宅で仕事をするようになって通勤がなくなり、コロナが追い打ちをかけて、やっと静かになったら今度は危険な猛暑。

 どうする足腰。切迫。

モールス信号             20230901

今日、電柱を眺めていて思った。どうなっているのだろう。

 電線に沿っている(今は無いかも知れないけれど)電話線を言葉が伝わっているらしい、それも瞬時に。

 

 僕はモールス信号はなんとなくイメージできるけれど、(コンバットか)声が電線を通るなんて。笑

いわんやテレビをや(用法間違い?)

 

 

 量子コンピューターの開発に日本研究陣が奮闘しているというニュースを見ればうれしくてわくわくするものの、・・・。

 まあ、電気、電子の話は中学時代に絶望したので今更なんの感慨もないけれど、思い出してしまった。

 アナログと言われるレコードとレコード針。

 音色?交響楽?しかもレコード盤はプレス量産???

 

 きっと僕だけがこの状態ではないと思う。そう願いたい。

メールのフッター           20230830

 

 最近、ホームページを少し整理したこともあって、見てもらいたい欲求が高まった。

 そこで、メールのやりとりのある何人かの方にアドレスを知らせた。律儀な人は開いてくれて、感想なども連絡してくれる。もちろん無反応の方が多いけれど。

 返信をもらったことに気をよくして、もう少し誰かに知らせたいと考えているうち、メールのフッターにサイトの記述がないことに気づいた。(自分でも間抜けさに驚いた 笑)

 

 まあそんなことで開いてくれる人が増えると思わないけれど、フッターに加筆できたのが収穫で満足。手を加えたことでサイト上でトラブルが生まれないことを祈る、そんな一日。

建築家 阿部勤              20230827

 

 昨日、建築家阿部勤さんを偲ぶ会に出かけた。

 その会場でも上映されていた阿部さんご自身の住まいがこちら

 自邸/中心のある家 - ARTEC

何枚かの写真の後に動画があります。ぜひご覧ください。

 

 阿部さんはただひたすらカッコいい。

 

 芸能界から身を引いた方が出された小料理屋に、阿部さんが僕を連れて行ってくれたことがあったけれど、そのとき「むがちゃん」と呼ばれていて「?」と思った次の瞬間、竹脇無我に似ているということだと気付いた。

 比較する必要はないけれど、次元を超えて阿部さんのほうがカッコいい。

 写真は偲ぶ会にあったもので、会場になった香川豊彦記念館が竣工したころと推察できるので、阿部さんは40代後半だろうか。

 

 僕は建築学科の学生時代、設計の道に進めるだろうかと漠然と考えているときに「阿部勤自邸 中心のある家」と、アルテック建築研究所を共同設立された室伏次郎さんの「中野本町の家」を建築誌で見て、適性は別としてこの空気を吸いたいと思った。

 

 アルバイトに行く機会を与えられて、そのまま所員になって5年弱を阿部さんのもとで僕なりに頑張った。

 

 入所して間もなく、スタンレー電気の研究所プロジェクトが始まって、担当者 渡辺明さんの下についた。使い走りとして。

 研究所は田園都市線江田駅のそばで、線路と東名高速に挟まれた立地だから多くの人の目にとまっているはずだ。

 

 プロジェクト前半は小僧そのもので、土曜日の会議に向けて渡辺さんが描いたA1サイズ(風呂敷大)の図面を、多い時は数百枚 (研究の種類が多いので20セクションくらいあった) 焼いたから、 (半透明の図面と感光液が塗布された紙を端を合わせながら製麺機のような機械に一枚〃〃潜り込ませる) 終わるころは白んでいた。僕は会議に出席しないので、どこかの住宅の上棟式から誰かが持ち帰った一升瓶を空けたこともあった。揃えて束にして完了すれば誰にも会わないし。笑

 

 後半になると会議に出席するようになって、連夜の徹夜から気絶しそうになって渡辺さんから「顔を洗ってこい」と叱られたこともあった。

 

 あれは何故だっただろう。研究所から暗くなった帰り道を阿部さんとふたりで歩いていた。

 前の阿部さんが少し振り向いて、「どうだ、建築は楽しくなったか?」と言った。僕は返答に迷いながらも「はい」と答えた。

すると、阿部さんはズッコケるようなジェスチャーをした。

 決して高圧的な気配を見せない阿部さんの最大限の叱責だ。

 

 僕はこのことを何度も思い返して仕事してきた。けれど、今回偲ぶ会に行ってみて傷はより深くなった。

 

 阿部さんとは23歳差だ。

 あと23年間ある。

 半歩でも近づきたい(後日加筆)

天下の険                 20230824

 

 打ち合わせに、JR御殿場線岩波駅に出かけることになった。

 御殿場線は乗ったことがあるかも知れないけれど記憶にはなくて、楽しみになった。

 町田からは小田急線で新松田に行って、すぐ近くのJR御殿場線松田駅に移動して1時間余り。

 まず松田駅のプラットフォームに着くと、行き先に沼津と国府津があって、あれ、と思う。朧げな記憶ではどちらも東海道線駅ではないか。それでも沼津方面に乗車することは調べてあったので小さな不安と一緒に乗車する。

 岩波駅に到着すると、天候が複雑で折りたたみ傘を3回開くことになった。

 

 無事に3時間に及ぶたのしい会議を経て帰路に着く。

 あらためて御殿場線を検索した。添付はわかりにくいけれど青い線が御殿場線経路。

 この青い線は箱根を迂回しているように見える。おお天下の険なのだ。

 往路、松田で乗り込んだときは立つ人がいる程度に混雑していたのに、御殿場駅で多くが降りた。目的は富士山廻りだろうか。

 帰りの御殿場線は昼頃の往きとは違って、夕方は高校生らしき若者で賑わいがあった。下の写真は、富士山3枚と松田駅降車時風景。せみが盛んに鳴いていても、盛夏は過ぎたなと思わせる夕刻。

だだ茶豆                20230820

 

 今日の昼過ぎ、妻の姉妹夫婦が送ってくれた「だだ茶豆」が届いて、さっそく楽しんだ。

 夫君は経営コンサルタントの会社に勤めていて、出張が多い。その当地での特産物に詳しくてときどきおすそ分けに預かれる。

 

 だだ茶豆は、今年がとびきりおいしいように感じたけれど、味覚に自信がある訳ではないので声には出さずに楽しむ。

 

 その前からミックスビーンズの夕食を作ろうと考えていたので被るけれど、豆の日・・・というのも健康的でいいか。

カートトライアル            20230819

 

 昨日は平塚にフェラーリやカウンタックの特製マフラーを製造する会社を訪ねた。

 現地調査と打ち合わせを終えて帰ろうとすると、コンテナメンバーがカート場に寄るので一緒に行こうと誘ってくれた。車で数分の距離らしい。

 3台に分乗してすぐに到着する。左のフォードは何度か駅に迎えに来てもらったけれど、ロータリーにいる男性のかなりの人が振り返るので緊張する。登るだけで一苦労だし。

 

 僕は見ているだけのつもりだったのに、グローブ代わりのプリント軍手やフルフェイスのヘルメットを借りるための目出し帽など購入してくれたので、水を差してはいけないと走行することにした。

 石垣島で県道と農道をアクセルを踏み込んで走り回った時は大変刺激的で楽しかったけれど、こういうマニアックなコースは・・・

と思っていたのに、走り出すとのめりこむ。初心者には強烈な横Gというものも感じられて気持ちが浮き立つ。

 

 インコーナーには保護タイヤと傾斜鉄板が用意されていて、そこに乗り上げて落ちる瞬間はF!レースのよう・・・の訳ないか。笑

 

 早い人が36秒のラップに対して僕は43秒だから差は歴然だけれど、次回は40秒までは詰められると思った。その先の1秒が重いのは僕でもわかるとして。

 

 まあ何にしても、久しぶりに普段と違う空気を吸ってリフレッシュできたのが嬉しい。

3D経過報告              20230810

 

 少し前に、僕はこれまで二次元CADだったのに、可能性を広げられればと、3Dにトライすると記した。

 基本的にのんびりし過ぎが原因だけれど、二次元と三次元ではアプローチが違うので面食らうことが多くて、時間を費やしている。

 

 最初は謙虚にマニュアルをなぞろうとしたけれど、それでは一向に埒があかないので、自分本来の姿を思い出して「腕力で解く」ことに切り替えた。ソフトは腕力など興味ないだろうからさして意味はないけれど、こちらの心情は前向きになった。

「ここに炬燵を置いて、こっちは冷蔵庫、大事な本はここに並べて・・・」

 

 最近少し更新したこのホームページのトップに、当初から掲げている決意があって、その一つは「私たちはお客様の衣装の魅力を最大限発揮するマネキンの製作にはげみます」というものだ。

 

 今回の小さなソフトバージョンアップは、そこに近づけるのではないかという期待が大きい。

 ドールハウスという言葉はもちろん例で、ガレージハウス、趣味の場所、集合体にして研修施設、などとバリエーションには大きな広がりが期待できるだろうか。

 いつになるかは未定ですが、近いうちに設備や家具を並べる予定です。乞うご期待!(楽しんでいただくにはまだもうちょっと時間がかかるかな、協力者次第です。居れば 笑)

マルクス ガブリエル                              20230807

 

 昨晩、NHKの特集番組で「欲望の時代の哲学」という難しいタイトルの放送を見た。そこにずっと写って言葉を発していたのがドイツの哲学者「マルクス ガブリエル」氏だ。

 

 正直に言えば、初めから終わりまでちんぷんかんぷんで、何か吸収できたかと考えるとほぼゼロだ。

 ただ面白いことに、その内容は理解できなくても触発されるイメージというものはある。

 

 それは、つい、考えようとすることをサボっていると、世界には格子や定規のようなものがあって自分はどこかに位置付けられると感じてしまいがちだけれど、本当は霧の立ち込めた湖に浮かぶ小舟のように自分しかなくて、前後左右上下は耳を澄ませて感じ取るのが望ましいということだ。

 知っている複数の匂いの隙間に、あたらしくより力強い匂いを見つけると言い直してもよい。

 程度の差があっても、何度もこの雑感にそうした思いを記してきたつもりだけれど、また忘れていた。

 

 前後左右が無い、ということはつまり時間がないことに等しいのではないか。階段を作って登っていく必要はない。ただ深く息を吸い込めばよいのだ。と。それは禅ではないか、などと。笑

 

 この雑感をはじめたころだったか、確か「僕はネコだ」という標題で記したことがあって、同級生から面白がられたけれど、そのときは「何かに気づいた」と手触りがあったのに次の日には消えていた。残念だった。

 そのことを思い出したのだから、昨日の特集番組で感じたものは近いのだろう。だから、なるべく忘れないようにしよう。

 

 氏の主張で覚えているのはふたつで、

 「日本人社会は空気を読むことに熱心で、そのことがマイナスのように言われることもあるが、倫理の資本主義、という新しい世界への鍵になるかも知れない」

 ということと、

 「日本人は未知のものを求めて一歩踏み出すべきだ。現状ではまったく足りない」

 というものだった。

 

 そんなことと、体脂肪を減らすことが同時に頭に浮かぶのだから、すこしも立派そうに言えないけれど、でも忘れないようにしよう。

更新のお知らせ             20230804

 

 ホームという最初のページの写真を更新して、建設例として新たな記事を追加しました。既に掲載していた「お客様から」は少し内容を加筆しました。ぜひご覧ください。

 

 ホームの写真は気に入っていたので長く変えずにいましたが、今回新たな一枚を加えようとしたときに削除してしまいました。たびたびの事件です。笑

 

 また記事を増やしていくつもりですので、引き続きよろしくお願いします。